2015-01-30

1/28 の音楽

続き。

一昨日は雰囲気の良い「曲」でチョイス。聴くのは久しぶりながら、一曲二曲、記憶に残っている曲の入っているアルバムを聴きました。4 枚です。

バロック名曲集 by オルフェウス室内管弦楽団

指揮者をおかない管弦楽団として有名なオルフェウス室内管弦楽団。彼らによるバロック名曲集です。録音は 1989, 1990 年。

お目当てはパッヘルベルのカノン。ゆっくりとした耳に馴染んだカノンを思いうかべていると、オルフェウス室内管弦楽団のテンポの速さに驚きます。流麗ながら、先へ先へと進んでいくカノンの調べが好きです。ゲーベルとかイル・ジャルディーノ・アルモニコみたいな古楽派の「急速」カノンとは比べるべくもない速さ (遅さ?) ですけど、現代楽器でおおらかなカノンのイメージのままに演奏した中では、速い方です。

このアルバムにはパッヘルベルのカノンの他にも聴いてて楽しい曲が一杯。ヘンデルの「水上の音楽」は楽しいですし、コレッリの「クリスマス協奏曲」は重すぎず激しすぎずの好感持てる演奏。ヴィヴァルディ、バッハ、アルビノーニ、そしてパーセルらの曲も良いです。

ゴンベールのマニフィカト集 by タリス・スコラーズ

Gimell レーベル創立 30 周年を記念して発売されたタリス・スコラーズの「ルネサンス時代の宗教音楽集 Vol.3」から 1 枚目を聴きました。収録作品はフィリップ・ヴェルドロ (1480/85-?1530/32) の「もし多くの善いことを私たちが受けたのなら」とニコラ・ゴンベール (1495-1560) のマニフィカト 1〜6 です。ゴンベールのマニフィカトは 8 までありますが、それは 2 枚目に収録されていて、今回は聴きませんでした。

このボックス。限定盤だったのか Amazon で探しても全然みつかりません。代わりに単品の CD を載せています。

実を言うと、このボックスは「30 周年記念」という言語にひかれて購入したものの、手を付けていませんでした。もしかしたら、一回くらい聞いたかも〜、という程度。先日、スペイン・ルネッサンス時代のビクトリアを聴いたので、同じルネッサンス繋がりでと手に取った次第です。

音楽はこの時代らしいポリフォニーですね。何を聴いても美しい。何を聴いても違いが分からない。スミマセン。とても美しい曲だと思いました。ただ、仕事中に音楽をかけてますと、どうもこの手の美しい音楽は BGM と化して、きれいだったとしか印象が... 仕事中に聴くな! というか、むしろ仕事中にかけると集中するというか、難しいところです。

時間を見つけて、ながら聴きではなく、ちゃんと音楽を聴きます。

ベスト・オブ・メリー・ホプキン

3 枚目はポップスで明るくしてみました。「悲しき天使」で全英 No.1 を取ったメリー・ホプキンのベスト・アルバムです。もちろん一曲目は「悲しき天使」。この曲は全米でも No.1 を取っておかしくない作品です。最高位は 2 位。時期が悪かったんですねー。「悲しき天使」がチャートを上昇して 2 位まで上がって来た時、1 位に居座っていたのはビートルズの「ヘイ・ジュード」! 「悲しき天使」は 2 位を取り続けるのですが、力尽きてチャートを下降。「ヘイ・ジュード」はまだ 1 位に留まり続けていました。「ヘイ・ジュード」がいなけりゃ、全米 1 位になっていたでしょうにね。

「悲しき天使」以外だと、「スパロー」、「私を哀しみと呼んで」やアルバム「Earth Song/Ocean Song」に収録されていた「ロンドン通り」がお気に入り。

メリー・ホプキン自身はアコースティックな作品が好きだったそうですが、レコード会社はロックな曲を歌わせたかったらしく、このベスト盤ではアコースティック作品とロック作品がバランス良く交ざっていて「ベスト盤」らしいベスト盤になっています。

モーツァルトのピアノ協奏曲 No.13, No.17 by ブレンデル

アルフレート・ブレンデルとネヴィル・マリナー指揮アカデミー室内管弦楽団によるモーツァルトのピアノ協奏曲全集。録音は 1971 年から 1984 年。収録曲は初期の 1 番から 4 番を除いたもの。(3 台のピアノのための) 第 7 番と (2 台のピアノのための) 第 10 番も収録しています。

今回はその中から 4 枚目の CD を聴きました。収録曲は第 13 番と第 17 番、それにコンチェルト・ロンド K.382 の三曲。

第 17 番が好きなんです。モーツァルトのピアノ協奏曲というと 20 番以降が別格に素晴らしいわけですが、どうも音楽が良すぎて仕事よりメロディーに意識を持っていかれるのが困りもの。19 番以前のピアノ協奏曲は、モーツァルトの美しさと魅力十分でありながら軽さも合わせ持っていて BGM にはピッタリ。第 17 番の魅力は、、、何でしょうね。耳に馴染むというのか、ともかく 19 番以前の曲では一番好きだったりします。

CD を選んだ時には気づかなかったんですが、コンチェルト・ロンドも入っていたんですね。これも楽しい曲です。3 楽章ながら、全曲通しても 10 分かかりません。モーツァルトの小ピアノ協奏曲!? コロコロと音楽が軽がる様が聴いていて楽しいです。ブレンデルの他ではバレンボイムの旧盤の演奏が好きですね。バレンボイムはこういう小品的な作品を弾くと絶品ですね。

2015-01-28

1/27 の音楽

昨日の続き。

昨日は「聴きたい!」と思った曲をかけました。今日は「最近、箭いてないな〜」という曲を手にとってみました。本日も 3 枚です。

ビクトリアのレクイエム by フィリップ・ケイブ

スペインはルネッサンス期の大作曲家トマス・ルイス・デ・ビクトリアの代表作「レクイエム」。ルネッサンス期というと、バッハ (バロック時代) よりも前です。フーガのような複雑な旋律の構築もまだなかった頃の作品です。スペインは熱情の国というイメージがありますが、ビクトリアのレクイエムはポリフォニー (多声音楽) による静謐な音楽です。

音楽を聴いて、久しぶりのポリフォニーの美しさに酔いました。合唱のピッチが揃っていないと、この美しさは出せません。その点、ケイヴ指揮 Magnificat の合唱は見事です。

録音を担当している Linn レコードは、オーディオの老舗ですが、録音にも力を入れていてとても質の高いレコーディングをしていることで有名です。静かさが似合うビクトリアの曲を、良録音で聴くと心が洗れます。

ウォーターマーク by エンヤ

エンヤ。CD 5 枚目にしてようやくクラシック音楽から離れました。

「オリノコ・フロウ」のメロディーは覚えてい1るのですが、他の曲はどんなだっけ? 考えてみたら、長い間、この CD を聴いていません。エンヤ・サウンドを聴きたくてかけてみました。

お昼に聴いたはずなのに、今、思い返してみるとやっぱりオリノコ・フロウのメロディーしか覚えていないです。聴いてた時は、ステキなメロディーと思っていたはずなんですが...

ドヴォルザークの新世界より by フリッチャイ

バッハ、テン・ホルト、ビクトリア、エンヤ。比較的おだやかな CD ばかり選んでいました。次は何を聴こうかと、CD ラックの上で指をすべらせていて止まったのがドヴォルザーク。「新世界より」とかいいかもね。ケルテスは聴きほれて仕事にならなくなるし、シルヴェストリは激しいし、ライナーはこの前聴いたばかりだし、クリヴィヌ、ワルター、う〜ん... と悩んでいてフリッチャイ。

フリッチャイってどんな演奏だったっけ? 記憶からサッパリ抜け落ちています。で、かけてみました。

正統派ですね!

それも味のある正統波です。ベルリン・フィルも良い音を出しています。ケルテスほどにひきこまれないんですが、ライナーのようにキリッとしているわけでもない。ほど良い距離感というのでしょうか。躍動感あり、思い入れを入れ過ぎず、かといって無味乾燥としない。意外や意外。フリッチャイの「新世界より」がこんなに良いとは思いませんでした。後で、またゆっくり聴き直したい演奏です。

2015-01-27

1/26 の音楽

ウィルス性胃腸炎にかかってしまいました。会社内に感染者を増やさないために、今日から 7 日間、在宅勤務です。会社の皆と会えないのは寂しいですが、自宅で音楽を聴きながらプログラミングできる機会がはからずも転がり込んできました。続くかどうか分かりませんが、その日に聴いた音楽を紹介してみます。

本日は 3 アルバム。

バッハのパルティータ by ギーゼキング

私が持っているのはドイツ・グラモフォン盤なのですが廃盤のようなので代替アルバムを掲載します。

ギーゼキングの弾くバッハ。彼のバッハは速い。初めて聴いた人は面喰らうことでしょう。受け付けない人もいるでしょう。

ギーゼキングの演奏を私はこう解釈しています。それはチェンバロという「音を伸ばせない」時代に作られた曲を、その歴史的背景を踏まえてピアノで最大限の良さを出すよう演奏している。だから、音は伸ばさない。グールドのように音を切ったりもしない (グールドはグールドで異端にして天才だと思います)。それでいてリヒテルよりもロマン的。

一度、この快速なピアノ演奏に秘められたロマンシズムに触れると、折りを見て何度も聴き返したくなります。ギーゼキングの弾く小型スタンウェイの響きにはそんな魔力があります。

バッハのヴァイオリン協奏曲集 by メニューイン他

「Masters of the Strings」 という 10 枚組ボックス (1,683 円!)。収録曲は J. S. バッハ作曲の次の 4 つ。

  • バッハ: ヴァイオリン協奏曲 BWV.1041  メニューイン(vn)、エネスコ(指揮)パリ交響楽団  1936年録音
  • バッハ: ヴァイオリン協奏曲 BWV.1042  フーベルマン(vn)、ドブロヴェン(指揮)ウィーン・フィル  1934年録音
  • バッハ: 2台のヴァイオリンのための協奏曲 BWV.1043  フーベルマン(vn)、エネスコ(vn)、モントゥー(指揮)パリ交響楽団  1932年録音
  • バッハ: ヴァイオリン協奏曲 BWV.1052  シゲティ(vn)、シュティードリー(指揮)新楽友協会管弦楽団  1940年録音

お目当てはメニューインの弾くヴァイオリン協奏曲 BWV.1041。これが渋い演奏なんです。1936 年の古い録音なんですが、実に音楽の富かなこと! BWV.1041 と言えば悲哀系のメロディーで有名ですが、メニューインは感情に溺れすぎず、それでいて胸に訴えかけてくる演奏をします。ヴァイオリニストが本業のはずのエネスコの指揮も息がバッチリ。

BWV.1041 を落ちついて聴きたい時、私はこの一枚をいつも取り出しています。

テン・ホルトのカント・オスティナート by Jeroen van Veen 他

シメオン・テン・ホルト (1923-2012)。最近のクラシック音楽作曲家の代表作「カント・オスティナート」です。いわゆる現代音楽という分野に入るんでしょうか。オリジナルの楽譜があって、繰り返し回数、演奏者の数まで自由に決めて良いとされています。

カント・オスティナートはミニマル音楽というジャンルの一曲。小さなフレーズを何度も何度も繰り返し、繰り返しの中で少しずつ変化を加えて「音楽」を形成します。実家でこの曲を流すと、面白くない、とバッサリ切られて肩身の狭い思いをしています。

個人的には 4 人編成の 2 時間くらいの演奏が好きなのですが、今回は時間があったので「The Longest Version」と銘打たれているこの CD を聴きました。演奏者はピアニスト 4 人、オルガニスト 1 人の計 5 人。CD 枚数 4 枚。総演奏時間 250 分弱!! 2014 年 5 月の録音です。

バッハのフーガのような構成美を求めちゃあいけません。音楽がほんとうにゆっくりゆっくり変化してい様を天体観測するような趣で楽しむ。そんな作品です。

2015-01-26

Kindle の角川フェアで「魔女の宅急便」全 6 巻購入、1,200 円

1/31 まで Amazon が Kindle 60% オフ・セールを行なっています。

ネットを検索すると、この手のオ型フェアはちょくちょく行なわれているようです。今回を逃しても、また別の機会があるでしょう。

閑話休題

魔女の宅急便を購入

図書館で全巻読み終えたにもかかわらず、手元に置いておきたくなる本ってありますよね。かといって、スペースがないからダンボールの中に入って封印されるのが目に見えてるような本。そんな本が角川の本でありました。

角野栄子原作「魔女の宅急便」全 6 巻です。

この 6 冊の合本が 1,200 円。

ポチリと押してしまいました。手元にあるだけ。それだけ。いつ読み返すのか分からないけれど、キキの成長物語を読み直したいです。

私は、児童文学が好きなんですねぇ。

ちなみに、ジブリ版「魔女の宅急便」を見た方は原作を読むとびっくりしますよ。かなりストーリーが違いますから。